お子様からから初めて「スケボーがほしい」といわれたとき、どのスケボーを選べばいいのかまったくわからないとおっしゃるお父さんお母さんは実は多いのではないでしょうか?
「スケボー 子ども用」で検索しても膨大な数のスケボーが出てきて、しかも、価格も本当にピンからキリまであるし、サイズや種類もいっぱいある!この中から的確な一台を選ぶのは確かに大変です。
選び方を検索しても、たいていストリート系と呼ばれる種類のスケボーを探していることを前提に書かれています。しかし、ストリート系はそもそも初心者にはおすすめできません。
本記事ではあなたのお住いの生活環境までも考慮して、遊び方を決めてからお子様にピッタリなスケボーを選ぶ方法をご紹介します。一緒に最適なスケボーを選びましょう!
スケボーといっても種類も遊び方もいろいろ!まずは乗りやすいものから始めよう
まず、初心者の子どもにスケボーを選ぶときに、おさえておいてほしいポイントが「乗りやすいものを選ぶ」ということです。
なぜ「乗りやすいもの」をと強調するのかというと、最初の1台目にとても乗りにくいもの選んで、子どもがうまく乗れずに挫折するというケースが実は結構あるからです。
こういうことが起きる理由は「最も売れている!大人気!大ヒット!」という謳い文句でスケボーを選んでしまい、ストリート系といわれるジャンプや回転などの「トリック」を楽しむスケボーに当たるから。
「スケボーといえばストリート系」ではあるのですが、実は楽しめるようになるまでに時間がかかり、初心者の子どもには不向きです。トリックをしようと思うと、初級者向けの技でさえ、マスターは容易ではありません。
さらに、たいていの子どもは、最初からそんな技を繰り出したいわけではなく、ただ、「板の上に乗って滑走してみたい」くらいにしか思っていないんですね。
以上のような理由から、初心者の子どもにはとりあえず「一番簡単に楽しめるもの」から試して、スケボーに慣れて好みの遊び方がはっきりしてきたら、そちらを極めていくというやり方が間違いないでしょう。
【乗りやすい順】初心者の子どもでも乗りやすいスケボー3選
スイングボード | クルーザー | キャスターボード | |
見た目 | |||
乗りやすさ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
楽しさ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
どこでも乗れるか | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ |
移動性能 | ★ | ★★★★★ | ★★ |
安全性 | ★★★★ | ★★★ | ★★★★★ |
乗り姿のかっこよさ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★ |
【第1位】一番乗りやすくてかっこいい!3輪スケボーのスイングボード
乗りやすさ | ★★★★★ |
楽しさ | ★★★★★ |
どこでも乗れるか | ★★★★★ |
移動性能 | ★ |
安全性 | ★★★★ |
乗り姿のかっこよさ | ★★★★★ |
【スイングボードとは】
アメリカに本社があるローラースポーツブランドのストリートサーフィン社が制作する3輪スケボー。前輪のキャスターが360度回転できるため、右に左にと体重を移動させると、まるで陸上でサーフィンやスノボに乗っているようなかっこいい滑りができるのが特徴です。
大人にも、サーフィンやスノボのオフトレ用として利用されています。
【乗りやすさ】
3輪なので、「4輪に比べると安定しなくて乗りにくいのでは」と思われるかもしれませんが、実は逆。
4輪のスケボーは前に進むために、片足で地面を蹴らなければいけません。それに比べて、スイングボードは両足をデッキに乗せたまま、左右に体重移動させながら体を振るだけでぐんぐん進んでくれます。
初心者にとっては、片足で蹴るよりも体を左右に振るほうが安心感があり、実はかなり乗りやすいんですよ。
【スイングボードの魅力】
スイングボードの一番の魅力は、走っている姿が最高にかっこいいこと!「スケボーやリップスティックよりも絶対にかっこいい」と子どもにも大人気です。
また、直進するだけの4輪スケボーとは違い、スイングボードは進むだけでも左右にどんどんカービングするので面白い♪
乗りやすい・面白くなるまでのハードルが低い・しかもかっこいい!だから、スケボーデビューを考えている子どもにおすすめなんです。
【どこでも乗れるか】
前輪が急旋回してくれるので、比較的狭い場所でも十分に楽しめます。自宅のガレージで遊んでいる人もいるくらいですよ。
【移動性能】
カービングは大得意ですが、直線的にまっすぐ進むのは逆に苦手です。そのため「自宅から公園まで移動したい」というように単純に移動を目的とする場合には不向きです。
【安全性】
滑走するだけで十分に楽しいため、ジャンプなどのトリックをすることもありません。転倒のリスクはどのスケボーにもありますが、比較的安心して乗れるでしょう。
また万が一ボードから落ちてしまっても、くるくる回る前輪がブレーキ代わりになってくれるおかげで、「ボードが滑り続けてしまう!」「車道に飛び出してしまう!」と、困った事態になることも防げます。
【サイズの選び方】
スイングボートのサイズは長さが30インチと36インチの2種類しかありません。
身長130cm以下なら30インチ、130cm以上なら36インチを選びましょう。
対象年齢は4〜5歳からです。
【おすすめの商品はこちら】
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【第2位】コナン君のように滑りたいなら!クルーザータイプのスケボー
乗りやすさ | ★★★★ |
楽しさ | ★★★★ |
どこでも乗れるか | ★★★ |
移動性能 | ★★★★★ |
安全性 | ★★★ |
乗り姿のかっこよさ | ★★★★ |
【クルーザーとは】
動画引用:スガマサ
クルーザーとはその名の通り、クルージング(移動)を目的に作られた4輪のスケボー。デッキはフラットで、タイヤは路面の振動を拾わないように柔らかく、また走行が安定するように太く大きい構造です。
オリンピック競技で見られるストリートのスケボーとは全く異なるタイプで、トリックを楽しむものではありません。ストリートに比べて高価な商品が多いですが、スケボーに乗ること自体を楽しみたいならとてもおすすめです。
【乗りやすさ】
滑走性能が高く、操作が簡単!しかも静かで快適です。初心者にも乗りやすいでしょう。
【クルーザーの魅力】
単純に、「走りやすい4輪スケボー」なので、それだけで魅力的だといえます。というのもグリーンサミットのスケボー売り場の店員曰く、子どもたちに「どんなふうに滑りたいの?」と尋ねると、9割以上は「コナン君みたいに街を滑りたい」と応えるのだとか。
そんな子どもの希望にピッタリの4輪スケボーはクルーザーです。
とっつきやすさ・滑りやすさ・滑った時の快適さ・走行音の静けさなどから考えても、初心者の子ども向けにおすすめします。
【どこでも乗れるか】
クルーザーは広い場所で遊ぶのがおすすめです。フラットな路面・河川敷など、ある程度は場所を選ぶ必要があるでしょう。
【移動性能】
まっすぐに、安定して快適に走ることが大得意なので、スケボーの中では最も移動性能は高いといえます。
【安全性】
狭いスペースで遊ぶわけでなく、ある程度のスピードも出るので、安全対策は必要です。
自分が落ちれば、スケボーだけが走って行ってしまうことを考えると、「スイングボードやリップスティックより安全」とは言えません。
【サイズの選び方】
初心者の子どもが「乗りやすい」「簡単に乗れる」ということを基準すると安心してデッキの上に乗れて、走行も安定するという点から、少々幅広の8インチ程度がおすすめです。
対象年齢は5〜6歳以上です。
【おすすめの商品はこちら】
スポーツブランドのクルーザーで、中高生はもちろん、大人になっても乗り続けられるものとしてスペイン発のミラーのクルーザーをおすすめします。
【第3位】流行りに流行った!子どもに人気のキャスターボード
乗りやすさ | ★★★ |
楽しさ | ★★★ |
どこでも乗れるか | ★★★★★ |
移動性能 | ★★ |
安全性 | ★★★★★ |
乗り姿のかっこよさ | ★★ |
【キャスターボードとは】
動画引用:てんとう虫チャンネル
キャスターボードは、商品名のリップスティックやブレイブボードとして有名なスケボー。前後2枚のボードにそれぞれタイヤが1つつき、前後のボードがパイプで接続されたものです。
スケボーと同様に横乗りのまま、くねくねと足を動かすことで推進力を得る仕組みで、スイングボードと同様に地面を蹴らなくても進みます。
【乗りやすさ】
小さい子がよく遊んでいるので簡単なように見えますが、実は2輪なので最初はデッキの上に立つだけでも大変です。
キャスターボードもスイングボードもやったことがない小学生数名に挑戦してもらったところ、全員「スイングボードの方が乗りやすい」といい、すぐに乗りこなしていました。ただし、キャスターボードもコツを掴んで一度慣れてしまえば、乗りこなせるようになりますよ。
【キャスターボードの魅力】
キャスターボードの特徴は、スイングボードと同様に体重移動で進むこと。細かな体重移動を行うので、走っている最中の見た目はくねくねした感じになります。
スピードが出にくいため、安心して遊べるのも魅力です。
【どこでも乗れるか】
スピードが出ない・飛んだり跳ねたりしない・安全かつ静かなので、住宅街や自宅前で滑ってもあまりご近所に気を使いません。公園でも「子どもがキャスターボードをしている程度なら大丈夫か」と思われやすいので、スケボー禁止の公園でもキャスターボードはできるケースもあるようです。遊べる場所が多いのは強みですね。
【移動性能】
うまく乗れるようになったとしても、他に比べて移動が遅く体力も使うので、移動性能は一歩劣ります。
【安全性】
スピードが遅いためとっさの時の対応がしやすく、転んでもケガをしにくいでしょう。さらに、足をおろした瞬間にボードも倒れて動きを止めるので、ボードだけが転がって車道に突っ込んでしまうような事故は起こりません。
【サイズの選び方】
キャスターボードのサイズは、おおよそ長さ68cmのものと長さ87cmのものがあります。約20cmの差がありますが、対象年齢は8歳以上に統一されています。
しかしキャスターボードは前後のボードそれぞれのほぼ真ん中に左右の足を置くので、狭すぎるとまっすぐ起立する感じになり、重心が高くなりすぎます。逆の場合は「がに股」になってしまうため、小学6年生の肩幅平均が22cmであることを考慮すると、小学生の間は68cmのものを選んでおくと、乗りやすく扱いやすいでしょう。
【おすすめの商品はこちら】
もっと本格的にやりたいと思ったら、ストリート系へ
乗りやすさ | ★★ |
楽しさ | ★★★★★(トリックまでできれば) |
どこでも乗れるか | ★★ |
移動性能 | ★★★ |
安全性 | ★★ |
【ストリート系とは】
動画引用:FISE
みなさんが「スケボー」と言われて一番に想像するのがストリートではないでしょうか?オリンピック種目になり、公園で若い人がトリックを練習しているような、あれです。
【乗りやすさ】
ただ乗るだけなら難しくはないですが、ストリート系は飛んだり回転したりするトリック(技)を決めて楽しくなるものなので、そこまで視野に入れると、かなりハードルが高くなります。
最も基本的な技の一つ「オーリー」(単純なジャンプ技)でさえ、習得までに「2年かかった」「3年かかった」と書いている人は珍しくありません。
【ストリートの魅力】
ジャンプ系のオーリーや、ボードを回転させるショービットなど比較的簡単といわれるトリックでも、決められるようになるとその楽しさはがぜん広がります!
しかもトリックはとても多彩で、100をも超える技があり、今も新しく開発されています。だからこそ、オリンピック種目にもなっているのでしょう。
【どこでも乗れるか】
フラットな地面があればどこでもできるといえますが、ウィールが硬い上にジャンプもするので、かなり大きな音が鳴ります。騒音問題に発展するケースも少なくないため、遊べる場所が限られます。
しかし、最近はスケボーやインラインスケートなどローラースポーツが楽しめる「スケートパーク」という施設がどんどんオープンして、今では日本に700か所以上あるといわれています。
無料施設や講師に教えてもらえるスクールもあるので、ぜひ調べてみてくださいね。
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また、平らな地面だけではなく、凹凸や階段など、トリックを楽しむためには変化に富んだフィールドが必要です。
【移動性能】
キャスターボードやスイングボードに比べて移動能力はありますが、移動を目的にしたクルーザーには及びません。
【サイズの選び方】
スケボーのサイズは基本的に、「デッキ」と呼ばれる足をのせる板の大きさで選びます。
デッキのサイズはセンチではなくインチで表記されているのが一般的です。
そして「7.25×29.5」のように幅×長さのインチで表記されています。たいていは、幅が広がると長さも比例して大きくなりますが、特に重要なのは、長さよりも幅だといわれています。それは、スケボーが体を横に向けて乗るため、足のサイズと、ちょうど足をのせるデッキの幅の関係が重視されているからですね。
【おすすめの商品はこちら】
イギリスブランドのEnuffが提供するロゴステインミニ日本バージョンです。
サイズは7.25″×29.5″の子ども用で、一般的なスケボーのウィールが100Aくらいなのにもかかわらず、こちらのウィールは85Aと、かなり柔らかい特徴があります。「トリックはできるが、うるさくもない」そのぎりぎりを狙った硬さなので、自宅の周りや公園で練習するときの騒音を抑える効果があります。
もちろん高度なトリックを練習するならもっと硬いほうがいいですが、ウィールは取り換えられるので入門編としてはおすすめです。
子どもにはおすすめしないロングスケートボードとサーフスケート
すでに紹介した4つ以外に、スケボーにはロングスケートボードやサーフスケートボードがあります。
しかしこの2つのスケボーは子どもにはおすすめしません
なぜなら子どもには操作が難しくそもそもうまく乗りこなすことができないためです
実際に弊社でも2つのスケボーを扱っていますが、子どもが乗りこなすまではかなり苦戦している印象です。
「なんちゃってスケボーブランド」はNG!見分けるための3ポイント
やりたいスケボーの種類が決まって、サイズが決まっても、スケボー選びは完ぺきとは言えません。
なぜなら、スケボーはブランドや商品によって品質の差がとても大きく、なんちゃってブランドの粗悪なスケボーも多いためです。
しかも粗悪なスケボーは、走らなかったり強度が不足していたりするのに、意外とレビュー評価が高いケースもあります。購入者に初心者が多く、本当にいいスケボーを知らないために発生してしまう現象で、「傷や汚れがなければ★5」というように、評価ポイントがずれていることも……
かといって、最初の一台に何万円もするような高級なスケボーは買い与えられないですよね。
「安いものの中からいいものを選びたい」その願いを叶えるためには「なんちゃってブランド」と「スポーツブランド」を見分ける必要があります。
ここでは最適な一台を購入するために、引っかかるべきではない「なんちゃってブランド」を見分けるための3つのポイントをご紹介します。
見分け方1:公式ホームページがあるか?
画像引用:Enuff公式ホームページ
ブランド名や「ブランド名」+「.com」などで、グーグル検索してみましょう。ちゃんとしたブランドは、ブランドの公式ホームページを持っています。ここで公式ホームページが出てこないブランドはやめておきましょう。
さらに公式ホームページに日本版があれば、「会社沿革」や「歴史」などを見てみます。ここに創業者がだれで、どういうきっかけでブランドを立ち上げたなどのブランドヒストリーがあるはずです。
きちんと歴史があり、納得できる情報があれば第一段階はOKです。
見分け方2:公式ホームページでウィールスポーツ系のギアや交換部品などを扱っているか?
画像引用:Enuff公式ホームページ
公式ホームページでスケボーの完成版だけでなく、ベアリングやウィールなど消耗品も取り扱っているかチェックしましょう。
売って終わりのブランドではなく、「お客様と長く付き合っていきたい」と考えている、安心できるブランドであるかどうかが判断できます。
見分け方3:公式ホームページで「どういう活動をしているか」「契約選手がいるか」を紹介しているか?
画像引用:Enuff公式ホームページ
最後は「ブランドとしてどういう活動をしているか」「どういう契約選手がいるか」をチェックしましょう。紹介があれば、購入するのにかなり安心できるブランドです。
例えば、今回おすすめしたEnuffの公式ホームページを見てみると、イギリスで若い選手を育てるためにスケボーワークショップを継続していることなどが紹介されています。
まとめ
子ども用のスケボーを初めて購入する際のポイントをおさらいしましょう。
- 子どもにとって、「難しい→挫折」は禁物。とにかく乗りやすいものを選ぼう
- 乗りやすいのは、スイングボード・クルーザー・キャスターボードの3つ
- サイズが決まれば、ちゃんとしたスポーツブランドの中から選ぶ
この3ポイントを抑えれば、失敗しないはずです。
では、スケボーライフをお楽しみください。